たけのこ料理、上が若竹煮、左下が酢味噌あえ、右下が天ぷら(れんこんのあっち側になってて見えない💧)。
写真が下手で美味しそうに撮れていなくてゴメンよ、姉。
タケノコの微妙な立ち位置
連休前になると、あちらこちらからタケノコの頂き物がありました。
最盛期では、1日おきに2〜3本というときもありました。
皮のついたタケノコが一番大変、楽なのは茹でてあるタケノコ。
茹でてあるものは早急に食べてしまわないと味が落ちるので、夕方もらったらすぐに何かの形で食卓に並んでいました。
初物(はつもの)あたりは、うれしいタケノコ。
2週目、3週目となると、受け取る側も微妙な感覚になります。
ふたりのおばあさん
父方の祖母とは、亡くなるまで同居していました。
姉がこまめなところは、祖母に似たのだと思います。
祖母は、頂き物のタケノコをいろんな味付けで食卓に並べていました。
若竹煮、筍ご飯、天ぷら、酢味噌あえ、牛肉とフキと一緒に炊いたの、すまし汁などなど。
暇を見ては、蒸しパン、よもぎ餅なども手作りしていましたから、タケノコを皮付きのまま糠(ぬか)と唐辛子で煮ることなど他愛もないことだったのでしょう。
毎週、もしくは、毎日届くあの大量のタケノコを捨てることなく、無駄にしないよう料理の腕をふるっていた祖母には、大いに敬意を払うべきだったな、と今ならわかります。
当時は、「え〜、またタケノコ〜?」なんて生意気な口を叩いてゴメンナサイ。
もうひとりのおばあさん
祖母が亡くなった後、実母はいっさい料理はしない人だったので(笑)、姉が当家の料理番となりタケノコを処理していましたが、とうてい、祖母のようにもいかず、お裾分け先を探しました。
友達のY美のお姑さんがタケノコが大好きで、毎日でも良いと聞いたので、手に余ったタケノコをそちらにお裾分けすることにしました。
タケノコの旬が終わるまで毎週お届けにいくたび、満面の笑みで受け取ってくださり、本当にうれしそうでした。
タケノコの良さをしみじみ感じる
ここ数年、到来物のタケノコの数が減っています。
今年はまだ2軒。
先日、姉の子供が立ち寄ったので、たけのこの天ぷらを出した時、
「ほかにおかずある?」と聞きました。
えーっ!たけのこの天ぷら美味しいのに〜と思いましたが、私も、若い時はあんまり好きではなかったような・・・。
甥が帰って行った後、姉にそう言うと、姉も
「昔は、おばあちゃんが作った中で一番好きだったのは、牛肉と炊いた筍料理の牛肉だった。牛肉だけを拾って食べていた。」
と白状しました。
ふたりのおばあさんの年齢に少しづつ近づくにつれ、タケノコの淡白な味の中にうっすらと残るアク、コリコリとした歯応え、そういった風味に回帰していくのかな、と思い、また、毎年減っていくタケノコの数に、当家とのお付き合いを続けてきてくださった方々とのご縁も、終盤に入ってきているのかな、としみじみ思います。
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