そうだったのか、足は痛くないのが普通

フットマッサージ

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足専門の診療所院長、桑原 靖(やすし)さんが、地方紙に毎週、短いコラムを連載されています。

足がつる、いわゆるこむら返りについて、わかりやすく書かれていたのを読んで、図書館で著書「外反母趾もラクになる!「足アーチ」の作り方」を借りてきました。

足のアーチの作り方

こむら返りは、ふくらはぎの筋肉の衰えから

こむら返りで悩んでいたわたしは、良いと言われていたことを試してきました。
カリウムが足りないせいだと読むと、毎朝毎晩バナナを食べたり、水分が足りないと聞けば、水をひたすら飲んだり。
しかし、結局どの説も、「はっきりした理由はわかりませんが」の枕詞が付く。

桑原 靖院長は、明快に「足のアーチが崩れ、ふくらはぎの筋肉が衰えることが原因です」と断言します。

足のアーチ」とは、甲の骨の部分がゆるやかなアーチ状になっている部分を言います。

足専門医として2013年から診療所を構えておられる桑原氏の言葉には説得力があります。

また、こむら返りだけでなく、巻爪(まきづめ)、外反母趾、贅肉の付き方(笑)の理由を、足アーチが崩れているのが原因と指摘します。

解決策はふたつ

数々の足のトラブルを解決するため、足のアーチを正しく保つ方法はふたつ。
  1. ストレッチを行う
  2. インソールを作る

1の方法は、日常生活に取り入れて時間をかけて足アーチをの崩れから起こる骨格の歪みを修正していく方法。

2は保険適用のインソールを、専門医で作って使うこと。ただし、インソールを入れるのは靴を履いて歩くときだけ有効で、足のアーチや体の歪みを治すことはない。

ストレッチで必要な部分の筋肉をつけることによって、歩き方、姿勢も良くなり、足アーチの改善が行える。結果として足のトラブルも解消されるということです。

すでに足にトラブルを抱えている人は、インソールを使いながら、ストレッチで体の歪みをとっていけばいい、ということですね。

意外だった下駄と草履の評価

日本における足に対する医療は、欧米に比べると100年遅れているとのことです。
なぜか?
明治になってから、靴を履き始めたせいで、日本人の靴文化はまだ150年ほどだから。

欧州では16世紀に男女とも貴族はハイヒールを履いており、そこから足専門の医学、足病学(ポダイアトリー)が始まり、一方で、日本人は下駄と草履の生活は、足に負担がかかっていなかったため、足に対するトラブルが表われにくかった、と桑原氏は言います。

わたしにとってこれは意外で、今日から、下駄と草履で生活しろと言われたらおそらく無理、鼻緒の部分が擦れて、また、かかとや足裏が痛くて長時間は歩けないでしょう。

逆に言えば、下駄や草履で地面を踏むから、足裏も丈夫になって、体幹が鍛えられ姿勢も前かがみにならないのかもなあと思い当たります。

また、足のトラブルを抱えている人は、凹凸のある健康サンダルは最悪で、痛みや変形を助長するので利用は中止し、健康な人も足に突起が当たる刺激で炎症を起こす可能性があるので、使わないようにとのことです。

遺伝要素も大きい

わたしの父も、こむら返りをしょっちゅう起こし、夜中に、部屋の中をうめきながら歩き回っていました。そして、わたしも同じように悩まされています。

体質かなあと思っていたら、遺伝は遺伝でも、足アーチの形が遺伝するせいで、こむら返りが起こりやすいとのこと。

もっとも、日本人で理想的な足アーチを持って生まれる人は1割とのことなので、大方の日本人は構造的弱点を持った足を持っており、子供の頃からその弱点をかばいながら生活していると思われます。

桑原医師によれば、日本人は足の痛みに慣れてしまって、それが普通と思いながら暮らしているが、そうじゃない、足専門医が少ないため、表面化しないだけで、暮らしていく上で痛みを感じたら、我慢しないで、すぐに受診するよう勧めています。

この著書の中には、足の健康状態セルフチェック7項目が挙げてあり、テレ東のサイトから見ることができます。

そうか、足が痛いのは普通じゃないし、ちゃんとした姿勢で歩けば贅肉も落ちる!

いい事ずくめのストレッチ、やってみようかなぁ。

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