読書感想文「無敵の思考」(ひろゆきこと西村博之氏)

無敵の思考
無敵の思考(ひろゆき氏)
 7月17日に図書館で予約していたひろゆきこと西村博之氏の「無敵の思考」がようやく借りられました。

「1%の努力」(同じくひろゆき氏)を読んでみたいと思いましたが、なにしろ、今でも68人待ち。

2017年の著書ではありますが、基本的な考え方は同じだろうと思い、まずはこちら「無敵の思考」を読みました。

いつもなにかを予測する思考

この本を読んで、ひろゆき氏の基本的な考え方、終始一貫しているのは、「なにかを予測して、自分が思い描いた結果になるかを試している」ということ。

たとえば、アメリカ、ロシア、日本出身の宇宙飛行士たちにインタビューをする機会があって、

「どの国籍の宇宙飛行士と宇宙へ行くのが理想ですか?」

と聞いてみようと思う。

それぞれのバックボーンを考えて、おそらく、3人が3人とも同じ国籍の宇宙飛行士を指名するだろうと、ひろゆき氏は予測する。そして、それは、イタリアかスペイン。

果たして、3人がイタリア人の宇宙飛行士が良いと答える。

そこには、中国、フランス、イギリスとの政治的な駆け引きがあり、かつ、真面目に答えるのではなく、ジョークで切り替えしてくるだろうという予測がある。
だから、宇宙技術を競っておらず、陽気な気性と思われている、イタリア人かスペイン人。
そして、予測したとおり、イタリア人が指名された。理由は、「一緒にいて陽気な人のほうが楽だから」。
こんな思考を巡らすのが好きだ、と言っています。

ひろゆき氏は最近、フランス人サッカー選手の日本人に対する差別発言を巡って、フランス在住の日本人の方とのやりとりで炎上しました。

ああ、なるほどね、と思いました。つまり、このフランス在住の言語学者の方に、ひろゆき氏がTwitterで議論をしかけたのは、自分が天の邪鬼的な発言をしたらTwitterやネット民はこういう反応を示すだろうと予測し、わざと炎上させたんだな。

そこには、別にフランス語に対する解釈や、フランス人サッカー選手への擁護の思想はなかった。ただ、試して、実行して、その結果を見て自分は納得しただけ

あのひろゆきが、議論で負かされた!とメディアでわーわー騒いでも、たぶんひろゆき氏は堪えていないと思います。反応を知りたいがためだけに、ふっかけた議論だから、勝とうが負けようがどっちでもいい。(と思っているはず)

同意できた部分

とりとめなく、書き言葉のように最初から最後まで、「無敵の思考」を形作る20のルールがリストアップされています。
そのうち、わたしがそうだな、と思ったのは、

「お金持ちになりたいことと、お金をたくさん使いたい」は違う、ということ。

もしも、たくさん使って幸せになると思っているのなら、なぜそう思うのかを思考してみるといい。意外と、お金を使うって狭い範囲でしかないですよ。飽きますよ、それなのに、お金を稼ぐことが目標になってくると、毎日のランニングコストが上がり、さらに稼ぐというラットレースに巻き込まれるだけで、そこに本当の満足はありますか?と問うています。

そして、お金持ちになるのは簡単、稼いだ分より使う金額を少なくすれば、だれでもお金持ちになれる(笑)。

これには、同意します。若いときは、良いものを持って、いい服を来て、美味しいものを食べて、ぜいたくな旅行をすることが、幸せと思っていましたが、この歳になると、たしかに、たまの贅沢は楽しいけど、毎日そうしたいか?と聞かれると、そうではない。

でも、30代、40代の人には?かな(笑)。

そして、もうひとつ。

女性と一緒に仕事をするときはちゃんづけでよばない

ひろゆき氏は、周りに誤解されると困るからと書いていますが、働く者として、女性を「ちゃん付け」で呼ぶのは、聞いていてちょっとなぁ、という感じがします。

女性、特に若い女性を対等に見ていないっていう意味で。何十年も前の「太陽にほえろ!」のお茶くみおねえさんじゃあるまいし。

あれだって、今思えば、女性巡査が、なんでお茶くみやってたの?と思いますが(笑)。

ひろゆき氏は自分で書いていない

ここが肝なのですが(笑)
なんか、読みにくい本だなあとは思ったんです。
とりとめがないというか。

聞き書きという最近のスタイルがあるようですが、それだからこんなに、前のルールで書いてあったことと、今度のルールが矛盾するの?と。

そうすると、最後のあとがきでですね、衝撃的な事実が(笑)

ひろゆき氏が書いたのは最後の「あとがき」だけ。

本文中は、全部、以前、ひろゆき氏がアチラコチラで発言したものを編集者がまとめて書いた、とあとがきで明かしています。

な〜んだ、それで、あっちへフラフラ、こっちへフラフラする内容なのか。

ひろゆき氏もいま売れっ子と呼ばれる人たちも、たくさん書籍を出している人たちは、こんな出版スタイルなんですね。

今、68人待ちで予約している「1%の努力」も同じスタイルでの出版なら、やはり買わないで、図書館で借りて読むことにして正解だと思います。

おまけ:今日の現役猫

食欲はまだ完全には戻っていませんが、とりあえず、缶詰とおやつは美味しく食べているようです。ドライフードもりもりまでは、いまひとつ。
夏バテなのかな。カイヌシも、胃炎気味です。
涼しくなって、元通り、バリバリ食べてほしいです。

今日の現役猫

最後まで、読んでいただきありがとうございます(*^^*)

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